日本は世界全土の1%しか面積を占めていないのにもかかわらず、世界全土で発生したマグニチュード6.0以上の地震のうち、20%は日本で発生しているのだそうです。
まさに「地震大国」ですね。
そんな地震大国の日本で、今後予想される巨大地震の発生場所はどこなのか。また、地震が起こる前に見られる前兆にはどのようなものがあるのかをまとめてみました。
南海トラフ巨大地震
南海トラフは小笠原諸島東部からフィリピンまでの海底に伸びている水深4000m級の深い溝のことです。
その南海トラフにかかる負荷は、およそ90~150年の周期で地震として「解放」されます。
その長く深い溝にある岩盤が一挙に跳ね上がった時、茨城から沖縄まで被害を及ぼす超巨大地震が発生するのです。
(過去の南海トラフ地震)
・1707年 宝永地震(M8.6程度)
・1854年 安政地震(M8.4)
・1946年 昭和南海地震(M8)
2019年現在で、最後の南海トラフ地震から73年経っています。
文部省の地震調査委員会によると、今後30年で最大M9クラスの南海トラフ地震が発生する確率は70~80%と発表されています。
南海トラフ巨大地震がひとたび発生すると、静岡県~宮崎県にかけての一部では震度7の地震が起こる可能性があるほか、それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。
また、東日本大震災では津波の高さは最大で16m強でしたが、南海トラフ巨大地震では、高知県や小笠原諸島で30m超、三重県では20m超の高さの津波が襲うと予想されています。
想定死者数は、なんと32万人・・・。
これは、過去最悪と言われた1923年の関東大震災における死者数10万5000人の3倍以上です。
また、1946年の昭和南海地震発生前には、以下のような前兆現象が見られたと『南海地震は予知できる』(中村不二夫著、高知新聞社)に記載されています。
・異常干潮
・井戸水が枯れる
・海水汚濁
・地震前の暖気
・スルメイカの大漁
周期が早まってきているのを見ると、もはや90~150年待つことなく、いつ起こってもおかしくないかもしれませんね・・・。
南関東直下型地震
南関東直下型地震は関東地方の南部(神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県・茨城県南部)に繰り返し発生するM7クラスの巨大地震です。
南関東直下地震と一言で言っても発生する場所は幾つかの箇所に分類されます。
「東京湾、東京都東京地方、埼玉県南部、茨城県南部、栃木県南部、千葉県、千葉東方沖、千葉県南東沖、神奈川県、相模湾」
ここらへんの場所で起こる地震を一括して南関東直下地震と呼ぶのです。
地震調査委員会は南海トラフ巨大地震と同じく、今後30年以内に70パーセントの確率で起きると予測されています。
(過去の南関東直下型地震)
・1855年 安政江戸地震(M6.9)
・1894年 明治東京地震(M7.0)
南関東直下型地震の震度予想は、東京の江戸川区と江東区では震度7、東京・千葉・埼玉・神奈川の4つの都県では震度6強と想定されています。
死者はおよそ2万3000千人が見込まれており、その7割にあたるおよそ1万6,000人は火災が原因で死亡するとされています。
また、経済被害はおよそ95兆円に達すると言われていますが、建物を耐震化して火災対策を徹底すれば被害が減り、死者を10分の1に減らせる可能性もあるようです。
巨大地震前に起こる前兆とは
地震発生前に地震雲が見られることは有名ですね。地震雲は地震発生の約2週間前から見られ、放射状・渦巻き状・直線状など様々な種類があります。普通の雲や飛行機雲と違い、風に流されることなく長時間存在するのが特徴です。
また、阪神・淡路大震災の発生直前は、ラジオから大きなノイズ音が聞こえたという現象も報告されています。
海の近くに住む方は「海鳴り」が聞こえたり、子供の耳に「地鳴り」が聞こえることもあるようです。
その他にも、動物の行動がいつもと違うなどの声や霊能力的な力による予知なども存在しますが、信憑性が不明なものや解明されていないものが多いようです。
まとめ
地震は日本国民にとって生活と切り離しては考えられないものです。
普段から、もしもの時の連絡手段や待ち合わせ場所など、家族で決めておくようにしましょう。
また、自分の住んでいる地域の安全な場所や、そこまでの最短経路を確認することをおすすめします。
素早く対処することで、助かる可能性は高くなるからです。
災害はいつどこにやってくるか分かりません。避けることが出来ないのなら、自分に出来る最大限の対策として「備え」は万全にしておきましょう。
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