子供の急な高熱の原因がはっきり分からなくて・・・という話は、私の周りでもよく聞きます。
子供の熱は出始めの頃は診断がつきにくいのです。
また子供の発熱はほどんどが病原体の侵入によるもので、細菌とウイルスでは圧倒的にウイルスが多くなっています。
発熱の多くは1~2日で下がることが多いのですが、ウイルスによる感染症の中には3日間ほど高熱が続く場合があります。
その時に、起こるかもしれない症状が「熱性けいれん」です。
ここでは、体験談を交えながら、熱性けいれんが起きた時の対処法をご紹介します。
熱性けいれんとは??
熱性けいれんは、6カ月~5歳ころの子どもが急な発熱に伴って意識障害、けいれんを引き起こす病気です。
熱性けいれんを起こした半数近くが発熱時に繰り返すようになる為、受診するとけいれん予防の座薬の使用をすすめられることもあります(複雑型熱性けいれんや、保護者の不安が強いとき、医療アクセスの悪い地域など)。
なお、発熱時に解熱剤を使用することはけいれんの予防にはつながりません。
成長に伴い6歳前後でほとんど起こさなくなります。
日本では小児のおよそ8%、西欧では3%くらいにみられ、一部3~5%がてんかんに移行するといわれます。
実際に熱性けいれんを体験した時の話
私の息子は1歳の時に、熱性けいれんを起こしました。
突発性発疹による高熱で、3日間ずっと40度をこえる熱が続いた夜のことです。
水を飲ませようと起こしたら突然震えだし、その震えがみるみると大きくなってきた時にようやく痙攣だと気付きました。
目は白目をむき、口からは泡を吐き、呼吸が出来ないのか顔はどんどん青くなり、意識もない。
その時、本気でこのまま息子が死んでしまうと思いました。
救急車を呼ぼうと思っても、救急車の番号も自宅の住所も思い出せないくらい私自身パニックになっていて、主人がその時そばにいなかったらどうなっていたか分かりません。
実際に息子が痙攣を起こしたのは2分くらいかもしれません。
救急車に電話が繋がるまで、対処の指示をもらうまでの時間も数十秒で、救急隊員も5分くらいで来たと思います。
でも、息子が死んでしまうかもしれないと思いながら待つ時間は、私の中では実際の何倍も長い時間でした。
熱性けいれん時の対処法
その時の救急隊員の方から教わった対処法は以下の通りです。
・横を向かせて寝せ気道を確保する
・首の後ろや脇の下などの太い動脈箇所を冷やす
・痙攣が何分続いてるか、痙攣は左右対象なのかを観察する
※熱性けいれんはきちんとした対処をした後、痙攣がおさまり意識が回復すれば、あわてて救急車を呼ぶことはしなくても大丈夫とのことでしたが、左右痙攣が違う場合は脳にダメージがあることによる痙攣の可能性がある為、即救急車を呼ぶ必要があります。
通常は3分ほどでおさまりますが、20~30分と長く続くこともあるそうです。
舌をかむことはまずない為、口腔内に物をかませたりする必要はありません。
無理にすると歯が折れたり、喉の奥に吐物などが押し込まれる原因になりますので逆に危険なのだそうです。
また、痙攣を伴う病気というのはたくさんありますので、痙攣がおさまった後は必ず病院で受診することをおすすめします。
熱性けいれんは2タイプ
発熱後24時間以内に起こる全身性のけいれんです。通常は2~3分で収まり、繰り返したりしないタイプです。
次の条件に一つでもあてはまれば複雑型です。
①けいれんの持続時間が15分以上と長い(けいれん重積症)
②けいれんが体の半分や体の一部に起こり、局所性である
③一度の発熱で繰り返しけいれんが起こったり、発熱後24時間以後に起こったりする
単純型はおよそ8割、複雑型は2割程度です。タイプによっては治療や経過は違います。
複雑型やけいれん重積症では、けいれんの治療や他の疾患との区別のために入院が必要になることが多くなります。
まとめ
息子が熱性けいれんを起こしたとき、私に知識があったら息子を縦に抱いたままにしなかったし、慌てながらも出来る対処はしたと思います。
また、救急隊員の方の話では、私と同じように自宅の住所を言えなくなる方も多いそうです。
緊急時の連絡先や自宅の住所は、すぐ見えるところにメモを貼っておくことをおすすめします。
私自身もそうでしたが、熱性けいれんのことを知らない方は多くいます。
この記事が同じ子育て世代の方々のお役に立てれば幸いです。
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