このところ、高齢者が運転する車での事故報道が後を絶ちません。
少子高齢化が進む日本では、高齢者が事故を起こす件数は今後ますます増える可能性があります。
とはいえ、簡単に免許を返納出来ない理由があるのも事実です。
(参考:高齢者の運転免許自主返納が進まない理由とは?)
では、高齢者が運転を続けるにはどうしたら良いのでしょうか。
高齢者の運転事故を最小限におさえる為に出来る対策について調べてみました。
身体的変化・認知能力変化を理解する
高齢になれば、感覚器官の機能が低下するものです。
具体的には「視力の低下」「聴力の低下」「判断能力の低下」「操作能力の低下」が挙げられます。
しかし、それに反して「運転能力は落ちていない」という意識を持っていた場合、事故を起こしやすくなるのです。
事故を予防する為に、現在の身体・認知能力を確認することは大前提であり、とても大切になります。
長距離運転は避ける
安全な運転とは「適度な速度と車間距離で注意深く運転をすること」であり、とても集中力を必要とするものです。
ですが、高齢になるとともに集中力は持続出来にくくなり、危険の察知が遅くなる可能性があります。
その為、長距離の運転はなるべく避けた方が良いでしょう。
どうしても長距離運転を避けられない場合は、こまめに休憩をとるようにしましょう。
【あらかじめ地図や道順を調べておく】
老化現象の一部として「複数の情報が入ってきた際、適切に処理をする能力が低くなった」という実例も挙げられています。
目的地の場所があいまいな場合はあらかじめ地図などを確認して運転に集中するようにし、時間と心に余裕をもって運転に臨みましょう。
また、複雑な交差点などがある場合は、なるべく避けることをおすすめします。
暗くなってからは運転しない
暗くなり始める夕方は特に周囲が見えづらくなります。
また、一日の疲れで注意力が散漫になりやすくなる為、なるべく運転は避けた方が良いでしょう。
安全運転装備をある車を使用する
自動ブレーキシステムや、はみだし警報、後方視界情報などの安全運転装備がある車を利用するのはとても効果的な対策です。
現在では、アクセルとブレーキを踏み間違えても状況に応じて誤発進を防止するという装置が開発されています。
(参考:自動ブレーキ搭載車の必要性と種類)
運転を避けるのが望ましい状況を把握する
・精神的に動揺が著しい時
・高熱を有する時
・糖尿病薬内服後に欠食した時(低血糖になる可能性有)
・循環器疾患(高血圧、心臓病等)をお持ちの方で体調がすぐれない時
・めまいを伴う病気をお持ちの方
上記は一例ですが、持病などで服用している薬がある場合は副作用についても確認し、少しでも体調に異変がある場合は運転を控えましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
どうしても車を必要とする高齢者にとっては、「事故を心配する気持ち」と「まだまだ自分で動かなければという気持ち」の折り合いをつけるのは難しいことかもしれません。
そうであれば、運転において自分と他人を守る為に、出来る対策についてはすぐにでも実行するようにしましょう。
また、高齢運転者のご家族においても、本人に気づきを促す等のサポートをすることも大切です。
年齢に合った運転の仕方と対策を考えることが、これからの人生をより楽しむためのコツなのかもしれません。
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